お知らせ

2024.08.24

タヌキのリュウについてお知らせ

タヌキのリュウについて

 

8月16日(金)8時ころ、
寝室の掃除と、動物を展示場へ移動させようと
作業に入った際、タヌキのリュウが寝室中央で横臥姿勢で動かないことに気が付きました。
すぐさま確認したところ、すでに息が無く死亡を確認しました。

死因を探るために、病理解剖を行いました。
すると、胃に大きな異常が見られました。
胃の入り口と出口にそれぞれ、20㎜×40㎜程の悪性腫瘍(ガン)が見つかりました。
問題の腫瘍からは出血も見られ、胃の中部に血が溜まっていました。

肺や腎臓、心臓、肝臓などその他の臓器には異常は見られませんでした。

最近のリュウですが、目立った体調の悪化は無く、食欲も旺盛でした。
同居のポコ(メス)と2頭で仲良く過ごす様子も見られていました。
ただ、前日の夕方、なんとなくぼんやりとしている様子があり、
今となっては一つのサインだったのかもしれません。

今後のタヌキの飼育の方針ですが、
残された2頭のタヌキの飼育に役立てられるよう、イヌ科動物のガンについて調べ、改善点を探します。
また、暗黒色便、タール便のような異常便が見られたら、胃ガンの一つのサインになるそうですので、
このような便がないか注意していきます。

リュウくんは生まれながらに色素を持たないアルビノの個体でした。
飯田動物園がある南信州には野生のアルビノのタヌキが多く定着していて、
地元の特色を伝えてくれる存在でした。
遠方から会いに来てくださるお客さまもたくさんいました。

アルビノ特有の弱視のハンデを抱えながらも、飯田動物園では元気な姿を見せてくれました。
ポコとペアリングを行い、2世の誕生を期待していました。

今までかっこいい姿をありがとう。
応援して下さったみなさま、本当にありがとうございました。